Botpressの最近のリリースにおける主な変更点を紹介します。

v12.21.0

Channel-Vonageモジュールが追加された

Vonageとは、CPaaSと呼ばれるビジネス向けの通信APIプラットフォームの1つです。同様のプラットフォームにTwilioがあり、Botpressでは既にTwilioコネクタはありましたが、これにVonageコネクタが追加されました。Vonageコネクタを利用することで、私たちは電話から利用するチャットボットを簡単に作ることができます。

コミュニケーションAPI
Vonage API(旧称:Nexmo)は、グローバルなプラットフォーム、専門性の高いサポートを備えたコミュニケーションAPIを提供し、比類なき顧客体験を生み出すことを可能にします。

v12.22.0

モジュールのUIを管理パネルに表示可能になった

モジュールは、Botpressの機能を拡張できる仕組みです。Botpressへ機能を追加したい人は、自分のアプリケーションを「Botpressモジュール形式」で開発することで、Botpress自体を改造することなく独自の機能を追加できます。そして、追加したい機能が専用のUIをもつアプリの場合、これまではボット編集ツール(スタジオ)の左メニューに追加することが可能でした。

v12.22.0からは、「Workspace app」というタイプのアプリを作成可能になりました。Workspace appは、UIを「スタジオ」ではなく「管理パネル」に表示するタイプのアプリです。この仕様を利用すると、個別のボットのためのアプリではなく、Botpress全体に関わるアプリを作ることが容易になりました。

拙作のHeartKitモジュールである「Sheet2Bot」は、このような種類のアプリの1つです。今後「Workspace app」の仕様に対応したアップデートを予定しています。

WebChatがaudio/videoのコンテントタイプに対応した

WebChatにおいて、チャットボットからの応答に「音声」や「動画」を利用することが可能になりました。v12.22.0で新規作成するボットでは、コンテントタイプとしてaudioやvoiceといった選択肢が選べます。そして、mp3/mp4といった形式のファイルを登録してフローで表示すると、WebChatにはプレーヤーが表示されて再生することができます。

locationコンテントタイプが追加された

v12.22.0では、audioやvideoと同様、位置情報を示すlocationというコンテントタイプが追加されました。対応するチャネルでは、地図を応答することが可能になります。対応チャネルは、現時点ではVonageのみです。

Google Speechモジュールが追加された

Google Speechモジュールは、Botpressにおいて「音声とテキストの相互変換」(STT/TTS)を可能にします。そして、この機能に対応するチャネルでは「ボイスメッセージのやりとり」が実現できます。つまり、ユーザーはマイクで入力でき、ボットの回答は音声で自動読み上げされます。対応チャネルは、現時点ではWebChatとVonageです。

Speech-to-Text: 自動音声認識 | Google Cloud
Google の強力な機械学習モデルと、使いやすい API を適用することにより、125 以上の言語や言語変種で音声を正確にテキストに変換できます。

Botpressについては、書籍『チャットボットの教科書』で詳しく解説しています。

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